インドネシア進出ガイド:インドネシアのネガティブリスト(事業制限リスト)とは?外資企業が留意すべき点 インドネシア進出ガイド:インドネシアのネガティブリスト(事業制限リスト)とは?外資企業が留意すべき点

インドネシア進出ガイド:インドネシアのネガティブリスト(事業制限リスト)とは?外資企業が留意すべき点

インドネシア進出ガイド:インドネシアのネガティブリスト(事業制限リスト)とは?外資企業が留意すべき点

目次

  1. はじめに
  2. ネガティブリスト(DNI)の基本概念:外資企業への影響
  3. ネガティブリストの構成とカテゴリー
  4. ネガティブリスト改正の動向:最新情報をどう把握するか
  5. ネガティブリストの参照方法:OSSとBKPMの連携
  6. 業種別の事例:事業制限が注目される主要セクター
  7. 外資企業がネガティブリストに抵触する場合の対処策
  8. One Step Beyond株式会社のサポートについて
  9. まとめ

1. はじめに

インドネシアは、東南アジア最大規模の経済を持ち、若年人口が多く経済成長の可能性が高いため、海外企業にとって非常に魅力的な投資先の一つといえます。一方で、外資が参入できる業種や出資比率を制限する仕組みとして、ネガティブリスト(Daftar Negatif Investasi:DNI)が存在する点には注意が必要です。ネガティブリストは特定の業種において外資比率を制限し、場合によっては外資参入を完全に禁止するなど、インドネシア独自の規制フレームワークとなっています。

本記事では、ネガティブリストの基本概念から最新の改正動向、業種別の事例、そして外資企業が留意すべきポイントを解説します。インドネシアで事業を行う際は、投資許可や法人設立の手続きとともに、ネガティブリストに抵触していないかをしっかり確認する必要があります。One Step Beyond株式会社では、外資企業がこうした複雑な規制環境をクリアし、安心してインドネシア市場に参入できるよう総合的なサポートを行っています。


2. ネガティブリスト(DNI)の基本概念:外資企業への影響

2.1 ネガティブリストとは

ネガティブリスト(DNI)は、インドネシア政府が国内産業保護や国家安全保障などを目的として、外資参入を制限または禁止する業種をまとめたリストのことです。外資企業が行いたい事業がネガティブリストに該当すると、事実上の参入制限が課せられ、BKPM(インドネシア投資促進庁)や他の関係省庁から投資許可を取得できない可能性があります。

2.2 外資企業への影響

  • 完全禁止(Closed):対象業種への外資参入が一切認められない
  • 部分開放(Open with Conditions):外資比率に上限が設定される場合(例:外資比率最大49%など)
  • 特定条件付き:ローカルパートナーとの合弁事業(Joint Venture)が必須とされるケースや投資額・雇用創出など特別要件を課される例も

企業が進出前にネガティブリストを十分に調査せずに投資計画を進めると、最終的に許可が下りず撤退を余儀なくされたり、出資比率を修正するために追加コストが発生したりするリスクが高まります。


3. ネガティブリストの構成とカテゴリー

3.1 中央政府レベルで定義される業種

ネガティブリストは、主に大統領令(Peraturan Presiden)として制定され、中央政府が全土で適用する業種規制を示します。対象となる業種は多岐にわたり、例えば以下のようなカテゴリで制限度合いが分かれています。

  1. 完全閉鎖業種(例:武器・軍事関連、薬物関連など)
  2. 条件付き開放業種(例:特定のサービス業、通信業、農業分野など)
  3. 地方自治体裁量業種(中央で部分開放されていても地方規制が厳しいケース)

3.2 外資比率のパターン

ネガティブリスト上で「○%まで外資参入可」と記載されるケースがあり、例えば67%49%などの具体的数字が示される場合もあります。こうした業種では、ローカル株主との合弁を組成し、外資比率を上限以下に抑える必要があります。一方、公共性が高いインフラ分野や国防関連は外資を原則禁止としていることが多いです。

3.3 軍事・保安上の戦略セクター

軍事産業や監視システムなど国防や治安にかかわる分野は、政府が「国家安全保障上の理由」で外資を強く制限・禁止しているのが通例です。技術移転や合弁契約でも認められる可能性は低く、実質的に進出余地がない業種と言えるでしょう。


4. ネガティブリスト改正の動向:最新情報をどう把握するか

4.1 外資誘致策とのバランス調整

インドネシア政府は外資誘致を経済発展のエンジンと位置づけつつも、国内産業保護や地場企業育成のためにネガティブリストを活用しています。政権交代や経済状況の変化によって、ネガティブリストが改正されるケースが多々あり、ある業種が突然緩和されたり、逆に制限が強化されたりすることがありえます。

4.2 改正情報の収集方法

  • 大統領令・大臣令をウォッチ:官報(Gazette)や関連省庁の公式サイトで公布される
  • BKPMやOSSの公式発表:投資促進庁のウェブサイト、SNS、プレスリリースで改正情報が案内される
  • 専門家・コンサルタントへの相談:言語障壁や法解釈の難しさを補うため、現地法務事務所や投資コンサルタントの見解を得る

改正の際に小さな条文変更が大きな影響をもたらす場合もあり、常に最新動向を追いかける体制が重要です。


5. ネガティブリストの参照方法:OSSとBKPMの連携

5.1 OSS(Online Single Submission)でのチェック機能

OSS(Online Single Submission)は、投資許可申請や事業許可取得をオンラインで一括管理するプラットフォームです。企業が事業を登録する際、KBLI(業種コード)を選択すると、ネガティブリストとの突合が自動的に行われ、外資比率制限や特別要件の有無が画面上で表示されます。したがって、OSSを利用すれば初期段階で業種が制限対象かどうか概ね把握できます。

5.2 BKPMへの詳細問い合わせ

OSS上で条件付き開放と判定された場合でも、細かい条文や要件を満たすかどうかはBKPMが個別に確認する必要があることが多いです。特に新しい業態やIT関連ビジネスでカテゴリーがあいまいな場合は、BKPM窓口へ直接問い合わせを行うか、専門家を通じて公式見解を得ると安心です。誤ったKBLIを選択すると、投資許可が下りないリスクが高まる点に注意が必要です。


6. 業種別の事例:事業制限が注目される主要セクター

6.1 小売・流通分野

インドネシアの流通業は、一時期厳しい外資比率制限がありましたが、近年は外資誘致の観点から部分的に緩和される動きがあります。たとえば、大規模小売(ハイパーマーケットやデパート)では外資最大80%まで許容される場合がある一方、中小規模の小売業では合弁を要するなど細かな区分が存在します。

6.2 エネルギー・鉱業セクター

石油・ガス、鉱物資源などは国家戦略上の重要分野として扱われ、外資の参入に対して厳しい制限や契約形態(生産分与契約など)が設けられるのが一般的です。資源開発には環境アセスメントや公共への利益還元を義務付ける規定が多く、ネガティブリストで特定鉱種が対象かどうかを入念にチェックすることが必要です。

6.3 銀行・金融サービス

金融サービスは多くの国で外資規制が強く、インドネシアも例外ではありません。銀行、保険、証券などの金融機関は法律上で外資上限が定められ、一定比率以上を取得するには中央銀行(Bank Indonesia)や金融サービス庁(OJK)の承認が必須となります。グローバル金融機関やフィンテック企業が参入する場合、合弁パートナーやライセンス要件を慎重に検討する必要があります。


7. 外資企業がネガティブリストに抵触する場合の対処策

7.1 ローカルパートナーとの合弁(Joint Venture)

ネガティブリストで外資比率が制限されている業種でも、インドネシア人やローカル企業との合弁事業を組むことで、事実上の参入が可能になるケースがあります。例えば、外資比率最大49%が許容されている業種なら、51%をローカル株主が保有する形で法人を設立し、同時に株主間協定などで経営権を調整する方法が考えられます。ただし、パートナー選定と契約内容の妥結が進まないと事業が立ち行かなくなるリスクがあるため、法的専門家とローカルパートナーの信頼構築が不可欠です。

7.2 特別許可や特区の活用

外資企業がネガティブリスト対象の事業を行いたい場合でも、経済特区(KEK)自由貿易地帯(FTZ)などの特別区域を活用することで制限が一部緩和される可能性があります。こうした区域は通常の国内規制と異なる優遇措置や税制優遇が適用される場合が多く、外資規制が相対的に軽減されるケースも見受けられます。

7.3 代替業種やサービスモデルの検討

同じビジネス目的でも、細かい業種コード(KBLI)の選択によってネガティブリストへの該当状況が変わる場合があります。たとえば製造業とサービス業が複合したビジネスモデルを採用することで、より外資規制の緩いKBLIを選択できることもあるかもしれません。このように事前に複数のビジネススキームを比較検討しながら、最適な業種登録を行う戦略が考えられます。


8. One Step Beyond株式会社のサポートについて

インドネシアのネガティブリストは、外資企業が参入可能かどうかを左右する重要な指針ですが、法改正や大統領令の更新などで内容が頻繁に変更されるため、企業が独力で最新情報を追い続けるのは容易ではありません。One Step Beyond株式会社では、アジア各国への進出支援を通じて培ったノウハウを活かし、以下のようなサービスを総合的に提供しています。

  • ネガティブリスト調査:企業の事業内容をヒアリングし、該当KBLIコードと外資比率制限を判定
  • 合弁事業スキーム構築:ローカルパートナーの紹介や株主間協定の作成をサポート
  • OSS申請・投資許可取得代行:オンライン申請の書類作成、BKPM審査への対応を一括支援
  • 経済特区・自由貿易地帯の活用コンサル:特区での税制優遇や外資規制緩和策を提案
  • 事業モデルの最適化:ネガティブリスト回避のためのKBLI再検討や業務提携のサポート

専門家の視点からネガティブリストの要件を正確に把握しつつ、最適な投資スキームを組み立てることで、企業がリスクを最小限に抑えながらインドネシア市場に参入できるよう伴走いたします。


9. まとめ

インドネシアは巨大な市場機会を提供する一方、ネガティブリスト(Daftar Negatif Investasi)による外資規制が外資企業の進出を制限・条件付き参入にするケースもあります。最新の大統領令やBKPMの方針を踏まえ、業種ごとに外資比率や投資スキームを調整することが不可欠です。事前に下記のポイントを押さえて準備を進めましょう。

  1. ネガティブリストの基本構造:完全禁止、外資上限、特別条件などカテゴリーを理解
  2. 業種コード(KBLI)の選定:事業内容に適切なコードを設定し、OSSで該当規制を自動照合
  3. 外資比率と合弁事業:ローカルパートナーとのジョイントベンチャーにより事業参入が可能になる場合
  4. 経済特区・自由貿易地帯の活用:外資規制が緩和される特区を検討
  5. 法改正・大統領令の更新をウォッチ:常に最新の情報を入手し、計画を修正
  6. 専門家のサポート:OSS申請やBKPM審査、合弁契約作成など複雑な業務を円滑に進める

One Step Beyond株式会社では、こうしたネガティブリストのリスクを踏まえつつ、企業の投資戦略や業種特性に合った進出方法を提案し、現地での手続きや協議をトータルにサポートしています。正確な情報と確かな実務力をもって、インドネシア市場でのビジネスチャンスを確実に活かしていただきたいと思います。

インドネシア進出のご相談はOne Step Beyond株式会社へ

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